テストステ論

高テス協会会長が, テストステロンに関する情報をお届けします.

(writeboost report) ライトブーストはDebianを目指す

Debian Linuxは, apt系の中でstableであることを重視するディストリビューションであり, この点でUbuntuとは対比的な存在である. プロ好みと呼ばれ, 私もDebianを好む.

最近, ドミトリー氏がライトブーストのライセンスやバグについてイシューを投げてきており, 調べるとDebianFSFのメアドが出てくるので, かなりOSSに精通した人物だということが分かる. なぜライセンスなどについて気にするのだろうか?と思っていたのだが, まさかこうなるとは... 予想していた中で最高の展開である.

彼はライトブーストの管理ツールをパッケージ化しようとしている. ITPというのはIntent To Packageの略であり, パッケージにしたいですという意味だろう. Upstream Authorの欄に私の名前が書いてある. なんと誇らしいことだ. テストステロンの圧倒的な高まりを感じる.

https://bugs.debian.org/cgi-bin/bugreport.cgi?bug=787854

現在は, 彼の作った管理ソフトウェアについてメールで議論しているところである. https://gitlab.com/onlyjob/writeboost

議論をしてみると, ライトブーストのことをかなり理解しているような印象を受ける. 実用上のトレードオフも考えた上で設計されており, 私は非常に気に入っている. 例えば, 彼のコマンドはシステムのシャットダウン時に必ずすべてのダーティをライトバックする. これは理論上は無駄であるが, 現実的には良い解法である. 仮にキャッシュが1TBとしても, 10MBでライトバックし続ければ100秒で終わる. サーバのリブートはそもそもが長いことが多い上に稀であるから, この程度は十分に許容出来る. 必ずライトバックする戦略は, volatileなデバイス名を指定されたがためにリブート時にキャッシュ構成に失敗した場合や, 間違ってキャッシュと組み合わせる前にfsckしてしまうなどのオペミスに対する堅牢性を得ることが出来る. ついでに, 初期化時のオーバーヘッドも希釈することが出来る. なんという好手だ.

プログラムはこれからレビュープロセスを経て, パッケージシステムに入る. それは長く厳しい道程ではあるが, 私は非常に期待している. 理由は以下:

本当にパッケージになってしまうと, 今より広く使われることになり, 私はきっとユーザフィードバックで忙しくなる. しかし同時に, 今よりさらに有名になるだろうから, 海外のジョブオファーに近づく可能性は高まる. というわけで, 今現在でも色々やってるので大変なのですが, しばらくがんばってみようと思います. Debianに入れば, rpm系のディストリにも入る可能性が生まれるし, アップストリームへの機運も高まる. 実はこれは壮絶なオポということです. 彼の会社でライトブースト広めてくれるかも知れないしね.